FORGEDの名のとおり、製法は軟鉄(S25C)鍛造です。打感の柔らかさは、言うまでもありません。打つたびに、ボールがしっかりとフェースに乗っている感覚が手に伝わってくることでしょう。そのフェース面は、JAWS RAWウェッジ同様にノーメッキ仕上げ(バックフェースはメッキ加工)となっており、さらにロフト54~60度のモデルでは、軟鉄鍛造ウェッジで初めてマイクロフィーチャーも搭載されています。いわゆる「生溝」の37Vグルーブ(こちらもロフト54~60度に採用)と、その溝と溝の間に斜めに設置されたマイクロフィーチャーにより、とくにフェースを開いて打つアプローチでは、強烈なスピンを発生します。
ほかにも、JAWS RAWウェッジから引き継がれたものがあります。ロフト54~60度では、Zグラインドを採用(46~52度はCグラインド)。ワイドなソールにCグラインドを施したような形状で、さまざまなライへの対応力とやさしさを持ち合わせています。また、タングステン・テクノロジーも、ロフト54~60度で導入されました。54、56度ではバックフェースのトウ側1つ目のポートに、58、60度ではトウ側の2つのポートにタングステンを搭載。ロブショットなどをイメージどおりに打てるよう、ヘッドのブレを軽減してくれます。
ヘッドデザインは、前作と並べると違いがわかるほどに変化しました。まず、ニューモデルではストレートなリーディングエッジではなく、やや丸みを帯びたスタイルとされ、よりボールを拾いやすい形状となりました。オフセットについては前作同様につけられておらず、ネックからリーディングエッジにかけてのつながり方は、ラインを出していきやすい、一体感のあるものとなっています。リーディングエッジ以上に変わったと感じるのは、ヒール側でしょう。前作よりもリーディングエッジからトップブレードまでの距離が長くなって、高くされています。構えたときに懐の深さを感じることができ、安心感のある形状になったと言えます。全体的には、ツアープロが長く愛用したモデルである、2007年のX FORGEDウェッジを彷彿とさせるシェイプです。また、操作性を向上させるために、ヘッド重量を抑えてバランスを軽くしているところも、特徴の1つです。
キャロウェイ・スタッフプレーヤーでは、河本結プロがJLPGA開幕戦の「第36回ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント」から早くも使用。投入したのは48度、52度、58度で、「フェースにボールが乗る感覚が心地良いです。スピンも、高い球、低い球の両方でしっかり入ります」とコメントしています。また、52度と58度を使用中の西村優菜プロも、「出球もイメージどおりですね」と、フェースにボールが乗ってくれるフィーリングを絶賛しています。
男子では石川遼プロが、2月下旬に沖縄で行われた男女プロのペアマッチ、「HEIWA・PGMチャリティゴルフ」で、46度、48度、52度、56度、58度を投入。また先週開催されたアジアン&豪州ツアー共催「ニュージーランドオープン」で逆転優勝したブレンダン・ジョーンズ プロは52度、56度、60度(いずれもチャコールブラック)を実戦投入しました。
「JAWS FORGEDウェッジ」は、クロムメッキとチャコールブラックの2種類の仕上げを用意し、3月24日発売予定です。ロゴやバックフェースの雰囲気も前作から変わっていますので、そのあたりも含めて、店頭に並ぶ日を楽しみにお待ちください。