APEX UTアイアン
「APEX UTアイアン」は、2020年に発売されたX FORGED UTアイアンの後継と呼べる位置づけの中空構造モデルです。形状は前作同様にブレード長があり、トップブレードもソールも通常のアイアンよりは幅の広いものとなっています。ただし、従来のアイアン型ユーティリティではオフセットが大きくなっているのが定番でしたが、「APEX UTアイアン」ではオフセットがかなり少なく仕上げられています。2020年X FORGED UTアイアンよりも少なめです。ターゲットに対して方向を合わせやすくなっていると言えそうです。
素材にも注目です。軟鉄鍛造ボディと組み合わされているのは、AIがモデル別、番手別に設計したFLASHフェース+フェースカップ構造ですが、前作で使われていた17-4ステンレススチールではなく、カーペンター455スチールが採用されており、製法も鍛造となっています。カーペンター455スチールは強度が高く、より薄くつくることができますから、さらにボール初速が高まり、飛距離性能がアップしていることになります。
2020年のX FORGED UTアイアン同様、バックフェースには重心位置調整などのためのタングステンプレートを搭載しています。もちろん、前作とまったく同じというわけではなく、形状をはじめとしてブラッシュアップもなされています。X FORGED UTアイアン、2020年X FORGED CBアイアン、2021年APEX TCBアイアンでの経験を生かして、ボールの上がりやすさやスピン量などを最適化しており、中空構造の内部に搭載されたタングステンウェイトとのコンビネーションで、アイアン型ユーティリティに求められる弾道や寛容性をさらに追求したものとなっています。
APEX PROアイアンやAPEX CBアイアンのように、ソール側ではリーディングエッジ、トレーリングエッジの面取りに注目です。これにより、大きめのヘッドでありながら、APEX UTアイアンはさまざまなライで抜群の抜けの良さを発揮してくれます。また、打感の良さも見逃せません。中空構造内部にはキャロウェイが特許を得ているウレタン・マイクロスフィアを搭載。軟鉄鍛造ボディとともに、中空構造とは思えない心地良い感触をプレーヤーの手に伝えてくれます。ロフトは、18、20、23度がラインアップされています。
APEX UW
「APEX UW」は、フェアウェイウッドのスピン量、ボールの高さとユーティリティの操作性を両立した新たなカテゴリーとして2021年に誕生し、世界中の多くのツアープレーヤーに愛されてきました。ただし、良いものができてもすぐに、もっと良いものを、となるのがゴルフクラブの常でもあります。2代目の「APEX UW」では、コンセプトをキープしながら、「もう少しボールが上がってほしい」「抜けがもうちょっと良くならないか」「ソールしたときの座りをより良いものに」といったプロからのフィードバックも考慮しながら、開発が進められました。
FLASHフェースでは前作から一歩進み、PARADYMシリーズのように着弾範囲のバラつきを抑えることも条件に入れてAIが設計を行っています。また、JAILBREAKテクノロジーでは前作の2本のバーのスタイルであるJAILBREAK AI ベロシティブレード テクノロジーから、最新のJAILBREAK BATWINGテクノロジーにスイッチ。よりフェースの端に至るまでたわむようにされており、マレージング鋼C300製のFLASHフェースカップとともに、驚きのボールスピードと広い高初速エリアを実現しています。
ソールでは、前作の台形型をした段のある形状から、新たなカットウェーブ・プロ・ソールデザインに進化を果たしました。PARADYMシリーズのユーティリティで採用されているものに似ており、浅いU字型をした溝が2つ、ソールの後ろ側に設置されていることで、「もっと抜けを良くしてほしい」という要望に応えつつ、「座りを良くしてほしい」という声にも対応しています。
ロフトラインアップにも、前作からの変更点があります。17、19、21度に加えて、今回は日本だけのバージョンとして23度モデルも用意されました。年々、人それぞれにさまざまなセッティングをするようになってきているということで、この23度の追加は、多くのプレーヤーから支持を集めるものとなるはずです。
「APEX UW」については、日本男女ツアーのプロのみなさんのインプレッションもお伝えしておきましょう。
「やさしくて、球が上がりやすく、前作よりも好印象です」(河本力プロ)
「5番ウッドよりも球が吹き上がらずに前に行ってくれます。左につかまりすぎることがなく、スピンもほどよく入るので、使いやすいですね」(杉原大河プロ *19度モデルを使用)
「前作も使っていますが、ヘッドの座りが良くなりましたね。それと、僕はボールがつかまりそうな雰囲気のある顔が好きなんですけど、新しいAPEX UWのほうがそんな感じがあります。実際に打っても良かったですし、すぐに使いはじめられそうです」(中里光之介プロ)
なお、キャロウェイ・スタッフプレーヤーでは、杉原プロ同様、アンソニー・クウェイル プロのバッグにも、もう新しいAPEX UWの17、21度モデルが入っているとのことです。
女子では、上田桃子プロが5番ウッドに代わるクラブとして、「APEX UW」の 19、21度をテスト。見た目から非常に構えやすい感覚があったようで、実際に試打を行うと、さらに印象が良くなったそうです。
「打感は落ち着いていて、コントロールがしやすそうです。ボールも楽に上がり、とても簡単なクラブですね」(上田桃子プロ)
今後は、ユーティリティに代わる23度モデルも加えてテストを継続する予定だそうで、上田プロが実戦でAPEX UWを使用しているところを見るのも、そう遠くない話かもしれません。
さらに数名のプロからは、以下のようなコメントも届いています。
「ヒール側が少し高く、前作よりも構えやすい」
「前作よりもスピンが入ってコントロールしやすい」
「弾道が強すぎなくて良い」
APEX UWは9月1日の発売(予定)、APEX UTアイアンは10月13日の発売(予定)となっています。ぜひ、お楽しみに。
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