名前からもわかるとおり、「TOUR BAG COLLECTION」はツアーと関連のある製品群となります。ツアープレーヤーのセッティングを見ていると、通常製品と同じ名前やヘッド形状ではあるものの、アライメントの入れ方やネック、インサートなどが少し異なっているといったことがよくあります。プロからの要望を受けて、手を入れたり、新たにつくったりした、まさにプロだけのための仕様です。「TOUR BAG COLLECTION」は、このような通常では手に入らない希少なパターを、一般のゴルファーのみなさんにも味わってもらおうという趣旨で展開されるラインということになります。
実際のモデルもチェックしていきましょう。「TOUR BAG COLLECTION Ai-ONE MILLEDパター」は、Ai-ONE MILLEDパターをもとにしたモデルです。ブレードの「ONE T」「TWO T」、比較的小ぶりなマレットの「THREE T S」「SIX T」、ツノ型の「SEVEN T DB」「SEVEN T CH」、大きめのマレットである「EIGHT T S」「ELEVEN T」というラインアップで、これらは通常製品のAi-ONE MILLEDパターにも用意されているタイプになります。
では、「TOUR BAG COLLECTION」のどこが違っているかといえば、アライメントです。通常製品ではトップブレードやバックフランジ、もしくはヘッド上面全体に白いラインが入れられているのですが、「TOUR BAG COLLECTION」では基本的にトップブレードやヘッド前方にドットだけが入り、バックフランジには何もないスタイルとなっています。
しかも、このドットは白いペイントではなく、搭載されているAi-ONEチタン・インサートと同じブロンズゴールドカラーを纏ったメダリオンとなっており、視界にあまり強く入ってくるものではありません。ストロークするなかで目立つ色や長さのものが見えると気になってしまうというツアープレーヤーも意外と多く、そういった意見をもとに行われた処理です。なお、「SEVEN T DB」「SEVEN T CH」では、ドットと2本の白いラインが併用(通常製品では計3本の白いライン)されていますが、それでもかなりすっきりと見えるヘッドになっていると言えます。
「TOUR BAG COLLECTION」では、シャフト、グリップ、ヘッドカバーも通常製品とは異なるものとなっています。装着されているSTROKE LAB 90シャフトは通常版と同じですが、「TOUR BAG COLLECTION」ではヘッドのカラーである濃紺に合わせてブルーのPVD加工がなされています。また、グリップは高級感のあるレザー製となっており、パターカバーには、「TOUR BAG COLLECTION」のロゴが入った専用モデルを用意しています。パター長さは34インチのみです。
一方の「TOUR BAG COLLECTION Ai-ONE #9パター」は、通常製品のAi-ONEパターにラインアップもされていない、まさにツアー専用としてつくられたL字マレットです。アライメントはトップブレードの白いドットのみで、バックフランジには何も入れられていません。「TOUR BAG COLLECTION Ai-ONE MILLEDパター」と同様に、とてもすっきりとした見た目です。
また、形状はL字マレットではあるものの、従来の#9モデルと比較すれば、細部のつくりの違いに気づきます。これまでの#9では、バックフランジのトウとヒール部分がやや高くされており、その結果、自ずとセンター部分が窪んだスタイルとなっていました。しかし、「TOUR BAG COLLECTION Ai-ONE #9パター」では、バックフランジは全体にフラットで、センターが窪んではいません。これも、非常にすっきりと見えることの要因になっているのでしょう。
「TOUR BAG COLLECTION Ai-ONE #9パター」でも、グリップ、パターカバーには通常製品と異なるものが用意されています。グリップはブルーラバー製のPistolタイプで、パターカバーは「TOUR BAG COLLECTION」のロゴ入りです。加えて、装着されているSTROKE LAB 90シャフトにもさりげない演出がなされており、専用のデカールが採用されています。
「TOUR BAG COLLECTION Ai-ONE MILLEDパター」「TOUR BAG COLLECTION Ai-ONE #9パター」はいずれも、5月30日発売です。