先月もお伝えしたように、「TRI-HOT 5Kパター」はブレードタイプばかりを揃えたシリーズで、通常のブレードのONE、通常のブレードでフランジ部分が直線と平面で構成されているTWO、フランジがすっきりとしたタイプのTHREE、幅広いブレードのDOUBLE WIDE、そして、DOUBLE WIDEをさらに幅広くしたTRIPLE WIDEをラインアップ。今回は、この5つのモデルをすべて試してみました。
外観は、ヘッド前方のステンレススチールの部分がブラックで、後方のアルミニウム部分がシルバーとブラックの中間のような色合いとなっており、とても引き締まった印象のカッコいい仕上がりとなっています。構えてみても、この色の違いは違和感を覚えるようなものではありません。逆に、かつてのVERSAアライメントのように、ターゲットに対してヘッドを正しくセットすることにも役立つかもしれません。
「TRI-HOT 5Kパター」の最大のポイントは、ヘッド前方内部のトウ・ヒールとソール前方~中間のトウ・ヒールに搭載されたタングステンによる浅重心&高慣性モーメントですが、実際にストロークしてみても、その効果がはっきりと伝わってきます。バックスイングやダウンスイング時には、深重心のパターのようにヘッドの動きが安定し、自然とフェース面を真っすぐにキープしてくれます。ストロークを始めるときに、多くのゴルファーが気持ち悪く感じる、変なヘッドの揺れも起こりにくい感じがしました。また、多少のオフセンターヒットならばヘッドはブレず、そのままフィニッシュまでフェースの向きをキープしていくことができます。とくに、いわゆる入れごろ外しごろの距離で威力を発揮してくれそうです。(動画はONEを使用)
しかも、これらの効果がありつつ、操作性と言いますか、タッチの合わせやすさも持ち合わせているところが秀逸です。一般的に深重心の大型マレットでは、ダウンスイングをパターの動きに委ねるような感覚があり、おかげでヘッドがブレずに安定するのでしょうが、一方でそれは、距離感を出していくことを難しくさせてもいるように思います。しかし、「TRI-HOT 5Kパター」は、自分で意図して振っていくことができるように感じました。つまりは、タッチを自ら出していきやすいわけです。まさに、ブレードモデルの良さをキープしながら、大型マレットのような安定感も兼ね備えたパターだと感じました。
ただし、5つのモデルすべて、上記のような良さを持ち合わせているものの、どれもが自分に合うというわけでは、もちろんありませんでした。それぞれにブレード長も幅も異なりますし、フランジの形状も違いますから、アドレスしたときやストローク時のフィーリングも、想像以上に違いがあります。ですので、選ぶ際はやはり5つのモデル全部をちゃんと試してみたほうがいいように思いました。ちなみに筆者は、以前好んで使用していた形状のTWOが、もっとも気持ち良く打てる感じがしましたし、結果も良かったです。慣れ親しんでいたタイプがある方は、それをそのままチョイスするのもいいのかもしれません。
現在、ブレードモデルを使用している方はもちろん、「ブレードが好きなのに難しいから」と使用していなかった方も、ぜひ、お店に行かれたときなどには、「TRI-HOT 5Kパター」をテストしてみてください。ブレードモデルに対する認識に、良い意味での変化が起こるかもしれません。
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