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進化し続けるオデッセイのインサート 前編 「ゴルファーを虜にするテクノロジー」 | キャロウェイゴルフ公式サイト

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進化し続けるオデッセイのインサート 前編 「ゴルファーを虜にするテクノロジー」

2018.07.13 招待する
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*写真は本日発売(7月13日)のEXO ROSSIE。
 

金属だけのノンインサートパターもこれまでつくってきてはいるのですが、なぜオデッセイはこれほどまでにインサートに注力しているのでしょうか。そして、最新の「ホワイト・ホット マイクロヒンジ・インサート」とはどんな性能を持っているのでしょうか。キャロウェイニュース取材班がキャロウェイ、オデッセイの商品開発を担当する寺門広樹シニアマネージャーに、インタビューしてきました。

「根本的な話をすると、金属は摩擦係数が低くて、要は滑りやすいんですよ」
寺門シニアマネージャーはこう話を切り出し、まずインサートパターとノンインサートパターの特性の違いから説明してくれました。

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キャロウェイ、オデッセイの商品開発を担当する寺門広樹シニアマネージャー。
 

「フェースが開いたり閉じたりすると、ボールがフェース上で滑るわけです。そして、それを最初に食い止めたのが、オデッセイの初期のストロノミックやホワイト・ホットの樹脂系インサートでした。樹脂にすると摩擦係数が高くなりますから、ミスヒットしたときにもそれなりの方向性にきちんとボールが出て、距離もロスしないんですね」

“ストロノミック”については、現代のゴルファーには少々説明が必要かもしれません。オデッセイが、1990年代中盤にヒットした「DUAL FORCE ROSSIE」シリーズに搭載していたのが黒いストロノミックインサートで、なんとそれ以前はヘッドまるごと(!)、ストロノミックでつくっていたこともあったんです。

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DUAL FORCE ROSSIEはフェースに「ストロノミック インサート」を備え、90年代中盤に大ヒットした。
 

さらに、「ボールの変化も、時代の背景としてありました」と、寺門シニアマネージャーは続けます。

「オデッセイの最初期の1990年代には、それまで主流だった柔らかい糸巻ボールに代わって、現在のボールの先駆けとも言える2ピースや3ピースのボールが台頭しはじめました。これらのボールはフィーリングが硬く、金属のパターでヒットすると、硬いもの同士ということで弾き感が強くなってしまったりしたんですね。それで、樹脂を使ったパターが登場してきました。ボールが硬くなった分、受け止める側のパターを少し柔らかくして、それまでの糸巻ボールのようなフィーリング、タッチを出そうとしたわけです」

こうして、先にも書いたように「DUAL FORCE ROSSIE」は大変な反響を呼び、多くのユーザーを獲得することになりました。しかし、その“ストロノミック”にも課題があったと、寺門シニアマネージャーは言います。

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「ストロノミックは、衝撃を吸収してしまう樹脂なんです。衝撃を吸収するということは、フィーリングこそ柔らかいのですが、逆に反発も少なくなってしまうということです。打感はいいけれど、打ちたい距離を転がってくれないという面もあったわけです」

そこで新たに考えられたのが、同じ樹脂系の“ホワイト・ホット”でした。ちなみに“ホワイト・ホット”は、キャロウェイ創業者のイリー・リーブス・キャロウェイが何気なく、「ボールのカバーの素材と同じにしてみたら?」と言ったことがきっかけとなって開発が進められたそうです。

「ボールは飛ばすためのものなので、そのカバーの素材はきちんと反発してくれます。なおかつ、異素材同士がぶつかるとどうしても衝撃でエネルギーロスが生まれるのですが、素材が同じだからエネルギーのダウン率もすごく抑えられる。そして同時に、同じ樹脂同士なのでフィーリングも柔らかくなったんです。ということで、ボールのカバーと同じ素材を使ったホワイト・ホットが一躍、日の目を見たんですね」(寺門シニアマネージャー)

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一番左が2000年に登場した“ホワイト・ホット”インサート。ボールカバーと同じ素材「キャスト・サーモセット・ウレタン」でつくられている。

2000年、“ホワイト・ホット”インサートを搭載した、「ホワイト・ホット」シリーズのパターが登場。その打球感、打音、インパクト時のボールスピードは、多くのプレーヤーを虜にし、ゴルフ界を瞬く間に席巻することになりました。日本ではこのとき、オデッセイパターの使用率が大きく躍進。いまもツアー使用率No.1を継続しています。(Darrell Survey調べ)

しかしながらオデッセイは、前進を止めることはありませんでした。圧倒的な人気のなかでもなお、新しいインサート開発の手を緩めなかったのです──。


まだまだ、インサートについて語ることはたくさんあります!後編に続く